風 は単なる自然現象ではなく、古くからその土地固有の暮らしや文化の形成に深くかかわってきた。
それゆえ、足たち陣の生活や表現する言葉に、”風”のつくものが数多く存在する。
風情・風流・風雅・風趣 など、日本的情緒を意味するもの。
風景・風向・風月・風物 など、景色や景観を意味するもの。
風習・風紀・風俗・風格 など、社会生活におけるルールや立振舞いに関するもの。
風潮・風刺・新風・旋風 など、時代性や流れ、懸隔を意味するもの。
・・・・ETC.
建築 はその地に根差し、つなにその地域や時代の分化を反映してきた。
歴史や社会の大きな流れの中で、私たちは建築を、風”ととらえたい。
気候風土と融合し、強くそして優しく風景となりうる建物。
住み手や利用者に使い易くそして心地よく、個性と完成に満ちた空間。
先見と持続性、そして伝統と確実性をふまえたデザイン・・・など。
目には見えない ”風” のイメージを「建築」というかたちで表現していきたい。